和歌山市内で昨年あった岸田文雄前首相の演説会場で爆発物を投げ込んだとして、殺人未遂罪などに問われた無職木村隆二被告(25)に対する和歌山地検の男性検事による取り調べの一部について、最高検が「不適正」と認定したことが21日、関係者への取材で分かった。「社会に貢献できていない」などと人格を否定するような発言をしていた。
検察の取り調べを巡り、違法性が疑われるやりとりや不適切な発言が問題視されるケースが最近相次いで表面化。厳しい視線が注がれる中、改善に向けた検察の姿勢が問われそうだ。
木村被告の弁護人などによると、検事は「法律の専門家は私も含めてメジャーリーガーだとして、木村さんは小学校の低学年くらいの知識」などと発言。被告が事件前に被選挙権を巡って国を提訴したことを念頭に置いたものとみられる。
また検事は、ひきこもり生活を挙げて「木村さんは社会に貢献できていない」「かわいそうな木村さん」とも述べた。