東京都台東区の夫婦が不凍液に含まれる有害物質を摂取させ次女と夫の父親や姉を殺害した疑いで逮捕された事件で、警視庁浅草署捜査本部は22日、2018年に死亡した母親にも有害物質を摂取させて殺害したとして、殺人容疑で元会社役員の細谷健一容疑者と妻志保容疑者を再逮捕した。一連の事件での逮捕は4回目。
母親は台東区の細谷八恵子さんで18年1月に亡くなった。捜査本部は家族間で会社経営などを巡るトラブルがあったとみている。夫婦に殺害された疑いがある親族は4人となった。
再逮捕容疑は共謀し17年8月~18年1月ごろ、八恵子さんに自宅などで不凍液に含まれる有害物質「エチレングリコール」を複数回摂取させ上部消化管出血で死亡させた疑い。いずれも黙秘している。
八恵子さんは慢性腎不全を患い17年9月に入院し、その後転院していた。捜査本部は診療記録や血液検査の結果を精査し、関連数値の変化などからエチレングリコールを摂取した疑いがあると判断。夫婦のパソコンなどを解析した結果、エチレングリコールの購入歴が確認された。