【エルサレム共同】イスラム組織ハマスの軍事部門は23日、パレスチナ自治区ガザで拘束する人質の女性1人が、イスラエル軍の空爆で死亡したと主張した。イスラエル軍は確認中としている。ガザの停戦交渉が停滞し、イスラエルで人質奪還を求める声が高まる中、ネタニヤフ首相に揺さぶりをかける狙いがある。
ハマス軍事部門「カッサム旅団」は死亡した女性とする写真を通信アプリ「テレグラム」に投稿し「一緒にいた別の人質女性1人の命も危険にさらされている」と訴えた。
イスラエル各地では23日、人質の奪還を求めるデモが開かれた。
イスラエル軍はガザでの攻撃を続け、パレスチナ通信によると、北部ベイトラヒヤの病院や、軍が「人道地区」に指定した南部ハンユニス西方で死傷者が出た。ガザ保健当局によると、昨年10月の戦闘開始以降のガザ側死者は4万4千人以上。
イスラエル軍はレバノンの首都ベイルートなどで親イラン民兵組織ヒズボラを狙った空爆も継続し、レバノン保健省は23日、少なくとも50人が死亡したと明らかにした。