国土交通省などは25日、石川県の高速道路「のと里山海道」で大雪により立ち往生が発生したとの想定で、訓練を実施した。能登半島地震からの復旧工事中で急勾配や急カーブがあり、大型の工事車両などの事故リスクが高まっている。関係機関は、通行規制や車両排除などで連携を強化して対応する。
訓練は国交省と石川県、日本自動車連盟(JAF)などから約40人が参加。積雪で車がスタックし動けなくなったとの想定で、車にチェーンや車輪付きのジャッキを装着して移動させ、通行を再開させる手順を確かめた。
国交省金沢河川国道事務所の五十川泰史所長は「道路復旧は十分ではなく、交通障害が発生する危険性は例年よりも高まっている」と述べ、立ち往生を防ぐため通行止め措置などで対応する考えを強調した。
のと里山海道は地震で大規模な崩落被害が発生し、国交省の応急復旧が9月に完了した。ただ、崩落箇所を迂回するための急カーブや急坂、大きな段差などが残っており、車両のスリップ事故やスタックが発生する危険がある。