手頃な価格の洋菓子を手がける創業70周年の老舗メーカー「モンテール」。1954年に東京都内で開いた鈴木製菓が始まりで、当初は和菓子を作っていた。(共同通信=増井杏菜記者)
1960年代に入ると、当時は高級だったバウムクーヘンを日常のおやつとして届けたいとの思いから、洋菓子へかじを切った。
1975年に現社名に。宝石職人の意を持つフランス語。菓子を宝石に例え、磨きあげたおいしい菓子作りへの思いを込めた。1989年、当時の年間売上高の7割をかけて今の本社がある埼玉県内に工場を設けた。「小さな洋菓子店」ブランドでチルドデザート市場に参入した。スーパーやコンビニエンスストアで幅広く展開し、事業を拡大した。
1994年に発売した自家製カスタードを使った「プチシュー」が大ヒット。「一口サイズで子どもでも食べやすいと好評になりました」(広報)。自社工場で低温殺菌した牛乳を使用するなど菓子の素材にはこだわる。
2000年代に入ると、健康志向を踏まえ、従来品よりも糖質を抑えたシリーズを打ち出すなど、消費者のニーズに応えた商品を提供している。