自民党派閥裏金事件に関わった旧安倍派の参院議員27人が、参院政治倫理審査会に出席する見通しとなった。自民の松山政司参院幹事長が28日、立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長に出席意向を伝えた。臨時国会は同日召集された。与野党は29日に参院政倫審の幹事懇談会を開き、年内の開催に向けて調整に入る。裏金事件は実態解明が十分に進んでおらず、斎藤氏は「一日も早く真相を明らかにしたい」と強調した。
10月の衆院選で当選した旧安倍派の衆院議員らは出席意向を示していないが、参院の動きが波及する可能性がある。
臨時国会は12月21日が会期末で日程が窮屈なため、閉会後の開催も選択肢とした。斎藤氏は記者団に、早期に政倫審開催に向けた協議に入る意向と併せ、年内に27人全員の審査を終えるのは難しいとの見通しを示した。
参院では3月に関係議員を審査対象にすると議決したものの、応じたのは旧安倍派の参院側トップだった世耕弘成氏(現衆院議員)ら3人だけで、在宅起訴され離党した大野泰正議員を含む28人が未出席となっている。