大阪市東淀川区で2017年、当時2歳の養子の娘を虐待し死なせたとして傷害致死などの罪に問われた父親今西貴大被告(35)に逆転無罪を言い渡した大阪高裁は28日、判決理由で「医師の所見では暴行による脳幹の損傷を認めるに足りる証拠はなく、死因は心筋炎や誤嚥による窒息などの要因が相互に作用した可能性がある」と指摘した。
石川恭司裁判長は、暴行などで外部から強い力が加えられたとする医師の証言は、CT画像の誤読があるなど信用性に一部疑いがあると判断。娘の頭部に外傷はなく、強い力が加えられたとは推認できないとした。
また娘がソファやマットレスに投げ付けられたと認める証拠はないなどと述べた。