日本テレビホールディングス(HD)は29日、同社系列の札幌テレビ放送(札幌市)、中京テレビ放送(名古屋市)、読売テレビ放送(大阪市)、福岡放送(福岡市)の4社が経営統合すると発表した。来年4月1日付で持ち株会社「読売中京FSホールディングス(FYCS)」を設立し、4社が完全子会社として傘下に入る。
テレビ局はインターネット普及による若者のテレビ離れ、ネットフリックスなど動画配信勢との競争激化によって広告収入が減少し、事業環境が厳しくなっている。体力のある大都市の4社が統合して経営基盤を安定させ、生き残りを図る。
FYCSの社長には日本テレビHDの石沢顕社長(68)、会長には中京テレビの丸山公夫会長(70)がそれぞれ就く。FYCSには日本テレビHDが20%以上出資し、持ち分法適用会社とする。
4社は共同して番組を制作し、設備の相互利用などでコスト削減を図る。人材交流も実施する。ネット配信用コンテンツ、アプリの共同開発などを通じて新たな収益源の開拓も目指す。