奈良県警吉野署は29日、国の重要文化財である吉野神宮拝殿(同県吉野町)の扉に、アニメキャラクターのような模様の傷がつけられているのを発見したと発表した。署は文化財保護法違反の可能性があるとみて捜査を進めている。
傷つけられたのは、ひのき造りの拝殿の扉。29日午前10時半ごろ、拝観者の案内をしていた職員が発見した。扉は常時開放しており、稼働している防犯カメラはなかった。吉野神宮は明治時代の1889年に創建され、後醍醐天皇が祭られている。
神宮の担当者は「近代神社建築の代表作で、傷つけられたことは心が痛い」と話し、今後対策を講じたいとした。署は10月中旬以降の犯行とみて捜査を進めている。