1日、死去が確認された国際政治学者の猪口孝さんは、データなどを用いて政治経済を実証的に分析し、国内外で高い評価を得ていた。
新潟市出身。東京大を卒業し、米マサチューセッツ工科大で政治学博士。東京大や中央大の教授、新潟県立大の学長のほか、国連大上級副学長を務めた。
米国で主流となっていた、統計データなどを活用する実証的な分析手法を導入。国際関係と世界経済を統一的に論じた「国際政治経済の構図」で1982年、サントリー学芸賞を受けた。
アジア諸国の政治体制も分析。日米同盟の在り方について積極的に発信した。
2009年に開学した新潟県立大では、初代学長として活躍した。