本格的な冬の到来を前に宮内庁京都事務所は2日、桂離宮(京都市西京区)の庭園にあるソテツの冬支度の様子を初めて報道陣に公開した。庭園の景観を損ねないよう、防寒用のこもを巻いた上にわらで装飾を施す独特な手法。6日までに28本全ての冬支度が完成する見込みで、わらの“アート”でおしゃれをしたソテツが参観者の目を楽しませそうだ。
ソテツは九州南部から南西諸島や台湾、中国南部などに分布する常緑樹。同事務所によると、薩摩藩の島津家が献上したと伝わっているという。
桂離宮に現存するソテツは高さ約5メートル。職人が葉を荒縄で縛ってすぼめ、手際よくこもを巻く。