酪農団体でつくる中央酪農会議は2日、生乳の販売を受託する酪農家数が今年10月時点で前年同月比5.7%減の9960戸になったと発表した。09年10月時点の2万242戸から15年間で半数以下に減少した。ここ数年は飼料高騰による経営難で離農ペースが加速。減少が続けば国産牛乳の供給が不足する懸念もあるとして、消費拡大や生産コスト転嫁への理解を呼びかけている。
隈部洋副会長は「国内への安定供給をどう実現するか、真剣に考える時期だ」と危機感をにじませた。牛1頭の乳量増加や規模拡大による効率化を進めてきたが、円安もあり飼料代は20年平均から4割高、原油代などの光熱水料・動力費は3割高となった。