日本原水爆被害者団体協議会(被団協)は2日、ノーベル平和賞の授賞式を10日に控え、東京都内で記者会見した。授賞式で演説する代表委員の田中熙巳さん(92)=埼玉県新座市=は、核兵器の非人道性や被団協の歴史を世界に訴えたいとして「(核廃絶へ向け)大きな運動が起きるきっかけになってほしい」と語った。会見には関東在住の役員5人が出席した。
田中さんは演説内容について、周囲から「歴史的な文章になる」とプレッシャーをかけられたといい、「頭の中の時間をほとんど費やした。夢の中にも出てきた」と苦笑い。「ひと言相談する人がいないというのが、原稿を書きながらも寂しい、悔しい思いがした」と話した。