太平洋クロマグロの資源管理を議論する国際会議が3日閉幕し、水産庁が結果を公表した。2025年以降の年間漁獲枠について、大型魚を1.5倍、小型魚を1.1倍とする当初の増枠案で最終合意した。日本分の枠も同様に拡大され、大型魚が2807トン増の8421トン、小型魚が400トン増の4407トンとなる。増枠の合意は3年ぶりで、資源への影響が大きい小型魚では初めて。
太平洋クロマグロは刺し身などで人気が高く、日本近海に多く生息する。供給量に直結する漁獲枠の動向には、消費者や漁業者、食品業者らが高い関心を寄せる。水産庁は「現時点で小売価格への影響は予測しがたい」としている。
増枠は国際的な資源量が回復傾向にあることを踏まえた措置で、日本が主導的な立場で交渉していた。全体の漁獲枠は30キロ以上の大型魚が1万1869トン、30キロ未満の小型魚が5125トン。
うち韓国は大型魚が501トン、小型魚が718トン、台湾は大型魚のみで2947トンとなった。