【ソウル共同】韓国の尹錫悦大統領が宣言した「非常戒厳」を巡り、尹氏と同じ高校出身の金龍顕前国防相と李祥敏行政安全相の同窓生3人が中心となり計画を練ったとの見方が広がっている。金、李両氏は法律上、大統領に戒厳令を進言する権限を持つ。3人が卒業したソウルの沖岩高校には苦情が殺到しており、理事長は5日「(尹氏らを)恥ずかしい卒業生に100万回選定したい」とSNSに怒りをぶつけた。
戒厳令を進言したとされる金氏は尹氏の1年先輩で、国防相に抜てきされる前は大統領警護庁トップを務めた。尹氏の大統領候補時から外交・安全保障政策担当として支え、「護衛武士」(韓国メディア)と評されるほど信頼が厚い。国会への軍投入を指示したのは金氏だったと国防次官が証言している。
警察を監督する李氏は尹氏の4年後輩。戒厳令が出される約4時間前に金氏と通話していたと報じられ、関与した疑いが浮上。野党は3人を首謀者とみて内乱罪などで告発した。
尹氏が主要政治家の逮捕を直接指示していたと与党代表が名指しした防諜司令官も、同じ高校の後輩。