開封されず捨てられがちな企業からのダイレクトメール(DM)に、顧客の性格に合わせたデザインの表紙を取り入れたところ、反応率が12倍に上がった―。性別と生年月日からの性格診断を導入した実証実験で、こんな結果が得られた。
広告コンサルティングのTMC(東京都)とロジックブレイン(福岡市)は、顧客の個性を「理性タイプ」「比較タイプ」「感性タイプ」の三つに分類。これまで同じデザインだったDMの表紙を3種類作った。「理性」は手書き風の書体、「比較」は特別な体験をイメージした写真、「感性」は水平線と青空の写真を使った。
10月に実証実験をし、クレジットカード大手のクレディセゾンが、カード会員にウェブメディアへの登録を促す3種類のDMを送付した。受け取った人がウェブメディアを閲覧する割合が、従来の0.5%から6.4%と大幅に増加した。
クレディセゾンプレミアムビジネス開発部の岸田大輔部長は「非常に高い数字で驚いた。富裕層ターゲットビジネスでも活用できそうだ」と手応えを語る。