【ロンドン共同】国際柔道連盟(IJF)は13日、2028年ロサンゼルス五輪に向けたルール変更を発表し、17年から廃止の「有効」が復活した。来年2月のグランドスラム・パリ大会から適用予定。有効は技によるスコアで「一本」「技あり」に次ぐ。種類を増やすことで技による決着を促す狙いがあるとみられる。
現在は技ありが有効の要素を含み、一本とはほど遠い技あり二つでも「合わせ技一本」が成立。柔道の本質からかけ離れているとの意見も上がっていた。寝技による5秒間の抑え込みで有効も新たなルールに加わった。
立ち姿勢で組んだ状態からの攻撃では、13年以降は全面的に禁止だった「脚取り」が部分的に認められた。帯から下を攻める行為で、原則として指導の対象にならない。すくい投げなど使用できる技が増える。
IJFは五輪終了ごとに各国・地域の柔道連盟から意見を募り、ルールを検証している。今回は6月の世界選手権(ブダペスト)まで運用し、内容を再検討する方針だ。