宇宙事業会社スペースワン(東京)は15日、和歌山県串本町の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」で予定していた小型ロケット「カイロス」2号機の打ち上げを延期すると発表した。「風が強かったため」としており、新たな日程は18日午前11時で調整している。当初は14日の打ち上げを予定していたが、強風で中止。再挑戦となるはずだった。
今回の打ち上げは、衛星打ち上げビジネスで海外の後を追う日本にとって、飛躍の契機になるとして注目が集まったが、またも持ち越された。
発射場から約2キロ南西の田原海水浴場に設けられた見学場では、午前10時半過ぎに延期の一報が知らされると、観客から「えー!」と残念がる声が上がった。岸本周平和歌山県知事は「ちょっと残念な気持ちはあるが、再チャレンジを待つしかない」と語った。
スペースワンは今年3月に1号機を打ち上げたが、約5秒後にロケット自身の判断による自律破壊によって爆発して失敗。政府の衛星も搭載していたが失われた。