名古屋競馬場(愛知県弥富市)の業務契約を巡り、便宜を図った見返りに現金を受け取ったとして、受託収賄罪に問われた県競馬組合の元総務広報課長石黒弘喜被告(56)に、名古屋地裁(森島聡裁判長)は16日、懲役2年6月、執行猶予5年、追徴金341万円の判決を言い渡した。求刑は懲役2年6月だった。
弁護側は「賄賂との認識や受託収賄の故意はなかった」などとして無罪を主張した。
起訴状によると、競馬場移転イベント業務の業者選定を巡り、名古屋市のイベント会社の元社員(34)に公表前の情報を教えるなどした見返りと知りながら、22年に被告が管理する口座に計341万円の振り込みを受けたとされる。