トランプ前米政権で大統領補佐官を務めたマクマスター氏が18日、東京都内で中東情勢の展望について議論する会合に参加した。日本は「道徳的で、良い影響力をもたらすことができる」と述べ、国際機関などを通じて紛争解決に積極的に関与するべきだと強調した。
マクマスター氏は第2次トランプ政権の外交政策の展望について講演。南シナ海への海洋進出を強める中国と関係国との緊張の高まりや、ロ朝の軍事協力などの「危機の連鎖」が起きており、トランプ氏が軍事力やエネルギー安全保障、多様な供給網を構築するべきだとの認識を強めているだろうと語った。
各国には「次期政権への対策」を練るのではなく、貿易や経済政策を巡り、互いに利益を与え合う「互恵性」を求めていくべきだとも助言した。
マクマスター氏は陸軍中将だった2017年2月、トランプ第1次政権の大統領補佐官に起用されたが、安全保障政策などを巡りトランプ氏と対立し、18年3月に更迭された。