青森県は19日、太陽光発電と風力発電施設に独自課税する方針を明らかにした。再生可能エネルギーを推進しながら自然環境保護や地域住民との共生を図るため、県全域を再エネ推進エリアと開発禁止エリアなどに区分する「ゾーニング」を導入。地元合意が得られたエリアの発電施設は非課税とする。開発に伴う環境悪化や住民トラブルを防ぎ、円滑な再エネ推進につなげる狙いだ。
使い道を特定しない法定外普通税として来年2月からの県議会に関連条例案を提出、総務相の同意を得て早期導入を目指す。総務省によると、導入されれば、自治体による再エネ課税は宮城県に次ぎ全国2例目。県全域の詳細なゾーニングと連動した仕組みは初めてで、効果が注目される。
課税対象は、2千キロワット以上の太陽光発電施設と500キロワット以上の陸上風力発電施設。条例施行時の既存施設には課税しない。
ゾーニングは(1)国立公園など、再エネ事業を原則禁止する保護地域(2)一定の規制を設ける保全地域(3)それ以外の調整地域―を設定する。