北九州市小倉南区のマクドナルドの店舗で、中学3年の男女が刃物のような物で刺され死傷した事件で、福岡県警が、男子生徒(15)への殺人未遂の疑いで逮捕した同区の無職平原政徳容疑者(43)を、逮捕2日前の17日から監視していたことが19日、県警への取材で分かった。100件以上の防犯カメラやドライブレコーダーの映像を解析し、行方を追った。
県警は19日、平原容疑者の自宅と車を家宅捜索した。
捜査関係者によると、14日夜の事件直後、店舗駐車場から出て行く車があり、周辺の防犯カメラなどの映像をつなぐ「リレー捜査」で経路を調べた。その後、車が向かった先で、店舗にいた男と服装などが似た男の映像を入手し、平原容疑者と特定した。
県警によると、平原容疑者は14日午後8時10分ごろ車で店舗を訪れ、十数分後に入店。直後に2人を刺し、車で立ち去ったとみられる。自宅は店舗から直線距離で約1キロだった。
自宅の近隣住民から騒音被害の訴えがあり、県警は5、10月の計2回、平原容疑者に接触していた。