19日の外国為替市場の円相場は対ドルで急落し、一時1ドル=157円台を付けた。7月下旬以来の約5カ月ぶりの円安水準。日銀の金融政策決定会合で利上げが見送られたことや、植田和男総裁の記者会見での発言で次の利上げが遠のいたとの見方が広がった。東京市場では前日比で3円超の急落となる場面もあった。
植田総裁は会見で「賃金動向について、もう少し情報が必要だ」などと指摘。早期の利上げに慎重姿勢を見せたことから、日米金利差が開いた状況が当面続くと意識され、円が売られた。
市場では「(次の利上げが遅れるとの)失望の円売りが広がった」(外為ブローカー)との声があった。