【ハノイ共同】ベトナムの首都ハノイで19日、国防省が主催して兵器や防衛関連装備品の国際展示会が開かれた。軍用品のロシア依存から脱却し、調達先の多角化を図る狙い。中国をにらみベトナムと連携を強化したい日米や欧州各国、インドなど約30カ国の200以上の会社や組織が参加し、売り込みをかけた。
米国は大規模な代表団を組み、ベトナムが購入に関心を示すC130輸送機を展示。ナッパー駐ベトナム大使は「ベトナムの軍備近代化と多角化推進に協力する決意だ。領土防衛に必要な能力の確保に関わっていく」と強調した。
代表団には政府高官やインド太平洋軍のパパロ司令官も加わった。米国は南シナ海で中国と領有権を争うベトナムを重要視。在ハノイの外交筋によると、C130の売却交渉をてこに関係を強化する思惑とみられる。
日本のブースでは海洋監視に使用する飛行艇型の無人機や、災害救助関連の機材を扱う企業が関心を集めた。
ベトナムは2000年からの20年間で、軍用品の輸入総額の8割以上をロシアに依存している。