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液体濃縮、利用シーン拡大 濃さや温度、量の調整容易

共同通信 2024年12月20日 7時2分

 理研ビタミンが8月に発売した「割るだけスープ」が好評だ。液体濃縮タイプでカップなどに入れて、お湯を注いで混ぜるだけという手軽さが受けた。粉末よりも溶けやすく、濃さや温度、量の調整が容易。商品企画を担当した理研ビタミンの市川佐智子(いちかわ・さちこ)さんに開発のポイントを聞いた。(共同通信=出井隆裕記者)

 「液体濃縮タイプのスープはありそうでなかった新ジャンルの商品です。手軽さで利用のシーンを広げ、生活のお役に立ちたいという思いがありました」

 ホタテチャウダー、コーンスープ、オニオンコンソメの3種類で、参考小売価格はいずれも367円。仕事や家事の合間のほっと一息、小腹満たしのほか、子どもの朝ご飯といった多様な用途を提案する。「量が少なくていい高齢者、熱いのが苦手な子ども、煩わしさを減らしたい若者と、それぞれの『ちょうどいい』にマッチします」

 新型コロナ禍で家事負担の軽減、在宅時間の充実に貢献できる商品を模索したのが開発のきっかけだ。「スープの味づくりは天然素材から有効成分を抽出してきた当社が得意な分野です。容器も液が垂れず握りやすいドレッシング商品の形状をそのまま使いました」

 販売本数は計画の約2倍で推移。異動で商品企画部門に移り、初めての大型商品が「割るだけスープ」だ。「自分で拾ったニーズを信じ、突き進むのが大変でした。消費者からの反響で『正解だった』と実感できました」。市川さんは東京都出身、46歳。

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