台湾の電子機器受託生産大手、鴻海精密工業が日産自動車の株式取得を目指し、筆頭株主であるフランス自動車大手、ルノーと交渉していることが20日、鴻海関係者への取材で分かった。ホンダと日産の経営統合協議に影響する可能性がある。ルノーの対応が焦点となりそうだ。
関係者によると、フランスに鴻海の交渉担当者が入った。計画は電気自動車(EV)事業トップの関潤氏が主導しているとみられる。関氏は過去に日産の副最高執行責任者(COO)を務めた。
鴻海関係者は、業績が悪化した日産経営陣が自力で経営を立て直すのは困難だと指摘し「われわれは方策をいくつか持っており、次の一手も考えている」と明かした。