【ワシントン共同】米海軍航空システム司令部は20日、一時的な運用停止を6日に提言していた米軍使用の輸送機オスプレイについて、安全対策を強化すると米軍内に通達した。AP通信によると、司令部は昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で米兵8人が死亡した墜落事故の原因になった変速機について点検を尽くすよう要請した。
海軍航空システム司令部は、各機体の飛行時間を確認し、一定時間に達していない場合は安全要件を厳格化する方針を示した。通達の順守に向け、海兵隊や海軍、空軍と協力すると強調した。APは、オスプレイの重大事故を招く可能性がある変速機の問題は、運用開始後の早期に生じることが調査で判明したと報じた。
海軍航空システム司令部は、一時的な運用停止の提言は最近の緊急着陸事案を受けた「念のための措置だ」と説明している。海兵隊は既に運用を再開した。
11月20日に西部ニューメキシコ州の空軍基地で墜落につながりかねない事故があり、屋久島沖での墜落事故と同様に変速機の金属劣化が関係している可能性があると報じられた。