【ワシントン共同】来年3月までの連邦政府の支出を賄う「つなぎ予算」案は21日未明、米議会を通過した。従来の予算の期限である21日午前0時(日本時間午後2時)を過ぎたものの、ホワイトハウスはバイデン大統領が署名して成立させる方針を示し、政府機関の一部閉鎖は事実上回避された。
トランプ次期大統領が撤廃や停止措置の延長を求め、与野党対立にとどまらず共和党の内部分裂も招いた債務上限に関する事項は盛り込まれず、議論は持ち越しとなった。
議会を通過しなければ政府機関が一部閉鎖に陥る恐れがあった。案には農家支援、災害対策に関する事項も盛り込まれ、民主党は賛成に回った。
トランプ氏は20日未明、自身のSNSで「議会は債務上限を撤廃するか、2029年まで停止措置を延長する必要がある。そうでなければ決して合意すべきでない」と主張。政府閉鎖も辞さない考えを別の投稿で示していた。
政府閉鎖に追い込まれれば、空港の保安検査場の職員不足や国立公園の閉鎖などにつながる恐れがあり、クリスマス休暇期間中の混乱も予想された。