建設業界向けのクラウドサービスを巡り、顧客が登録したデータの同業他社への移行を妨害したとして、公正取引委員会は24日、独禁法違反(不公正な取引方法)で、三菱商事子会社の「MCデータプラス」(東京)に違反行為の中止と再発防止を求める排除措置命令を出した。公取委がクラウドサービスを巡り行政処分するのは初めて。
同社は建設クラウド事業の最大手。提供するサービス「グリーンサイト」では、建設業者が作業員の労務や安全衛生管理に必要なデータを入力し、元請けのゼネコンや建設業者が閲覧できる。
公取委によると、同社は移行を希望する建設業者に対し、個人情報の保護などを理由にデータ提供を拒んだ。