【ブチャ共同】ロシアの侵攻が続くウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで24日夜、ウクライナ正教会のクリスマスイブ礼拝に住民らが参列し、祈りをささげた。ブチャは2022年2月24日の侵攻後、ロシア軍に一時占領され、多数の住民の虐殺が発覚。今も心の傷が癒えない住民らは「来年こそ平和を」と訴えた。
凍えるような寒さの中、ブチャ中心部の聖アンドリー教会には次々と信者らが集まった。ろうそくに火をともす女性。目を閉じながら下を向く男性。張り詰めた空気が漂う。どんな思いか尋ねると「虐殺当時を思い出すとつらい」と泣き崩れる女性もいた。
占領時にブチャにいたオレシ・ヤキフチュクさん(54)は「知人や友人がたくさん殺された。来年こそウクライナに平和と幸福が戻ることを祈っている」と訴えた。
スベトラナ・ジュライさん(60)は「路上で遺体が放置されるのを見た。当時のことを生きている間は絶対に忘れない。来年はウクライナが勝利してほしい」と話した。