ウクライナ軍が8月から越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州のスジャ奪還作戦に参加するロシア軍関係者が25日までに共同通信の取材に応じ、北朝鮮兵が「塹壕の防御任務に就いている」と証言した。ロシア側から北朝鮮兵の任務の内容が明らかになるのは異例。ウクライナのゼレンスキー大統領は1日の共同通信との会見で、北朝鮮兵はロシア兵の「弾よけ」だと指摘。ウクライナ側では「突撃部隊」の役割を担うとの見方が強い。
スジャにはウクライナ軍の司令部があり、ロシア軍は奪還を目指している。この関係者は「ようやく北朝鮮兵をこの目で見た」と話し、北朝鮮兵が突撃部隊には組み込まれず、塹壕の防御陣地を守るために使われていると明らかにした。ウクライナ側がドローンで撮影した画像に北朝鮮兵が写り込むのは「塹壕にいるのだから写って当然だ」と述べた。
ウクライナ側が主張する北朝鮮兵の「練度の低さ」については「まだドローン攻撃から生き延びる方法に慣れておらず、逃げ惑うのを見れば、そのような感想を持つのかもしれない」と指摘した。(共同)