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介護職員の高齢者虐待最多 23年度、初の千件超え

共同通信 2024年12月27日 18時15分

 厚生労働省は27日、介護職員が高齢者を虐待した件数が2023年度は1123件に上り、3年連続で過去最多を更新したと発表した。前年度から31.2%増え、初めて千件を超えた。職員に通報を促す事業所の環境づくりが進み、把握できる件数の増加につながったとしている。1件で複数の被害者がいるケースもあり、被害者は計2335人。うち5人が死亡した。

 家族や親族らによる虐待は2.6%増の1万7100件。認知症の症状を要因に挙げたケースが56.4%で最多だった。被害者のうち27人が死亡した。

 介護職員による虐待の種別は、暴力や身体拘束といった身体的虐待が51.3%で最多。暴言などの心理的虐待が24.3%、長時間放置などの介護放棄が22.3%と続いた。

 発生要因は「虐待や権利擁護、身体拘束に関する職員の知識・意識不足」が77.2%と最多だった。次いで、「ストレスなど」(67.9%)だった。

 調査は高齢者虐待防止法に基づき06年度から集計している。

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