【ソウル共同】韓国検察は27日、尹錫悦大統領に「非常戒厳」を進言した金龍顕前国防相を内乱罪などで起訴した。公表された捜査結果によると、尹氏は国会議員による戒厳令の解除要求決議を妨害するため「銃を撃ってでもドアを壊して(国会議員を)引っ張り出せ」と軍幹部に直接、周到に指示した疑いがある。検察は今回の戒厳令宣言を違憲・違法と判断。当局は尹氏が内乱の首謀者とみて捜査を進めている。
高官犯罪捜査庁(高捜庁)は尹氏に29日午前10時(日本時間同)の出頭を要請。要請は3度目だが、聯合ニュースによると、尹氏の弁護士は28日、これまでと同様に応じない考えを示唆した。今回も出頭しない場合、高捜庁は拘束令状の請求を検討する可能性がある。
検察は尹氏が遅くとも3月ごろから戒厳令を念頭に金被告らと議論を重ねていたと指摘。軍と警察を動員して国会を封鎖するなどした行為は内乱罪に当たると判断した。
一方、聯合によると、金被告の弁護団は、検察の発表内容は「フィクションだ」と反発している。