【ソウル共同】韓国の尹錫悦大統領を警護する大統領警護庁トップの朴鍾俊氏が10日、大統領権限を代行する崔相穆経済副首相に辞表を提出し、受理された。警察は、朴氏が尹氏に対する拘束令状の執行を妨害したとして特殊公務執行妨害容疑で出頭を要請。朴氏は同日、辞表を出した後、出頭に応じた。警護庁の金声勲次長がトップを代行する。
警察や高官犯罪捜査庁(高捜庁)などの合同捜査本部は近く尹氏の拘束に再び乗り出す方針で、警護庁への圧力を強めている。朴氏の辞任により警護庁の対応が変化するかどうかが焦点。韓国メディアによると、金氏は警護庁内で「強硬派」と目されており、抵抗を続ける可能性がある。
警察は朴氏と同様の容疑で、金氏を含む警護庁幹部にも出頭を求めている。韓国メディアは、捜査本部が強硬措置を続けた場合、現場の抵抗が弱まるとの見方もある。
朴氏はこれまで2度の出頭要請に応じておらず、今回も応じなければ警察が拘束令状を請求するとみられていた。警察が事情聴取後にそのまま朴氏を拘束するとの観測も出ている。