【ラスベガス共同】世界最大級の先端技術の見本市「CES」が10日(日本時間11日)、米ラスベガスで閉幕した。日本企業も人工知能(AI)を使った技術や月面用建設機械の模型などを紹介。広大な会場には連日、多くの人が訪れ、未来の生活に思いをはせた。
京セラは、水中で大容量のデータを送信できる「水中光無線通信」を紹介した。約100メートル離れた場所に送れるとし、担当者は「大量の写真を送る必要がある海中の石油パイプラインの検査時などに活用できる可能性がある」と意欲を示した。
月面で使う建設用機械の模型を展示したのは初出展のコマツ。サイバー空間に月面の環境を再現し、地球に比べて重力が約6分の1であり、温度変化も激しい環境で、機器がどのように動くかなどを検証している。開発本部の谷口純副本部長は「5~10年後を見据えて革新的な世界を切り開き、実用化に向けて取り組みたい」と強調した。
2020年以来、5年ぶりに出展した日立製作所は仮想現実(VR)技術を使って、工場内の設備点検をする開発段階のシステムを公開した。