石破茂首相は2月前半にも訪米し、今月20日に就任するトランプ次期大統領と初の首脳会談を行う方向で調整に入った。複数の日本政府関係者が12日明らかにした。日米同盟の重要性を確認し、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収計画を巡り意見を交わすとみられる。岩屋毅外相はNHK番組で、20日の大統領就任式に出席すると表明した。首相訪米と首脳会談実現に向け「地ならしをしたい」と語った。
首相はトランプ氏の意向や24日召集の通常国会日程を踏まえ、2月前半の可能性を検討する。12日放送のBSテレ東番組で、会談時期に関し「なるべく早く、適切なタイミングでとしか言いようがない」と言及。トランプ次期政権との間で「利益を分かち合うウィンウィンの関係を模索すべきだ」と強調した。番組は8日に収録された。
首相訪米を巡っては当初、今月中旬の日程を模索していたが見送られた経緯がある。会談が実現すれば、防衛費や在日米軍駐留経費、トランプ氏が掲げる関税強化、バイデン政権下で進んだ多国間協力なども議題に上がる見通しだ。