農林水産省が15日発表した野菜の食品価格動向調査によると、6~8日の全国平均小売価格はキャベツが1キロ当たり534円で、平年比約3.3倍となった。産地が昨夏の猛暑や昨秋の天候不順に見舞われ、生育の遅れや品質不良による出荷量の減少が原因。鍋向けの需要が高いハクサイやダイコンなど調査対象の8品目全てが値上がりした。長引けば家計への負担も懸念される。
キャベツの価格は昨年1月に1キロ160円前後で推移していたが、昨年11月から平年比2倍超の高値が続く。昨年12月の低温や降雨量の減少も影響しており、江藤拓農相は今月10日の閣議後記者会見で「天候が回復すれば、供給量は元に戻るのではないか」との見通しを示した。
農水省によると、1キロ当たりの品目別の価格はハクサイが約2.2倍の314円。キャベツの高騰により、消費者からの需要が高まったという。レタスが86%増の1051円で、ダイコンは75%増の283円。いずれもサイズが小さくなったことが響いた。
農水省は野菜を扱う量販店など470店の価格動向を調べた。