【ワシントン共同】トランプ次期米政権の国務長官候補マルコ・ルビオ上院議員は15日、上院外交委員会の人事承認公聴会に臨んだ。中国共産党について、米国が直面してきた中で「最も強力で危険な敵だ」と表現。「劇的な変化がない限り、台湾侵攻への対応を迫られることになる」と危機感をあらわにした。
ルビオ氏は「中国共産党は抑圧、うそ、詐欺、ハッキング、窃盗を駆使して超大国の地位を手に入れた」と批判した。「台湾侵攻の代償が大き過ぎると中国側に信じさせることで、台湾防衛だけでなくインド太平洋での軍事介入を抑止することが重要だ」と述べた。
米国は、中国が台湾有事の際に米国の介入を抑止できる戦力を2027年までに整備する目標を掲げていると分析する。
ルビオ氏は北大西洋条約機構(NATO)加盟国に防衛費の増額を求める考えも示した。「国務省の最優先事項は米国の利益だ」と述べ、米国の安全や繁栄を基準とした外交政策を取るべきだと主張。トランプ次期大統領が掲げる米国第一の姿勢を鮮明にした。