国土交通省は16日、視覚障害者が白杖を使いこなして安全に電車に乗れるようにする訓練を、小田急多摩線唐木田駅(東京・多摩)のホームで実施した。訓練内容を基に、転落事故防止プログラムを2024年度中にまとめ、鉄道事業者に協力を呼びかける方針。
参加者は訓練士に付き添われ、白杖の先端を床面に当てて左右に振り、障害物の有無を確認しながら歩いた。電車に近づいた際はホームとの隙間に注意し、手で車体に触れてドアがあるのを確かめてから乗車した。
参加者の一人、東京都町田市の会社員(54)は「駅が混んでいると自分や電車の位置が分からなくなるので、周りの人が声をかけてくれると助かる」と話した。