神戸市の高台にあり、市街地を一望できる諏訪山公園(同市中央区)では夜明け前、鎮魂の思いを込めたトランペットの音色が鳴り響いた。
午前5時46分の発生時刻に合わせ、川崎市のトランペット奏者松平晃さん(82)が童謡「どこかで春が」を演奏した。松平さんは「子どもたちが(今後起こり得る)震災で痛めつけられることがないように、健やかに育ってほしいと願いを込めた」と話した。
阪神大震災の前日に神戸に滞在していたことがきっかけで、震災の約5年後から毎年、演奏を続けてきたという松平さん。「30年は長いようで短く感じた。健康と音色が続く限り、演奏し続けたい」