ロシアによる侵攻が続くウクライナでの文化遺産の現状や課題をテーマに19日、奈良市内でシンポジウムが開かれた。保護活動に当たる考古学者らが報告し「遺産は自分たちの歴史を理解するために欠かせない。アイデンティティーを守るためにも活動を続ける必要がある」と訴えた。
シンポは文化庁と奈良文化財研究所が主催し、ウクライナ国立科学アカデミーの考古学者ら6人が報告。博物館や遺跡が攻撃の対象とされる上、地雷が埋め込まれている地域もあるため、発掘調査が長期にわたり困難な状況などが共有された。
アカデミーのリュドミラ・ミロネンコ研究員はアカデミーでの取り組みを説明した。