自民党の加田裕之参院議員は20日の参院政治倫理審査会で、自身が所属する兵庫県連でも、政治資金パーティー券販売ノルマ超過分を議員側に資金還流する仕組みがあったと明らかにした。「不記載はないと確認している」とも言及した。東京都議会自民党の政治団体の裏金問題を受け、石破茂首相が党地方組織の実態調査を指示している。
加田氏は、県連主催のパーティー券でも販売枚数の割り当てがあったと説明。野党議員から還流の仕組みがあったのかと問われると「寄付というか交付というか、そういう部分があったことは承知している」と述べた。
20日の参院政倫審では、自民党派閥裏金事件を巡り旧安倍派に所属していた加田、岡田直樹両参院議員を審査した。岡田氏は、所属する石川県連には都議会自民党と同じような裏金問題はないと主張した。
旧安倍派による還流資金の不記載問題については、岡田氏は事務所スタッフから聞き取った内容として「派閥の指導があったことに加え、他の事務所の秘書からもそうした事例を聞いていたためだ」と弁明した。