財務省が23日発表した2024年の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5兆3326億円の赤字だった。赤字は4年連続で、赤字幅は前年比44.0%減となった。輸出額は半導体等製造装置や自動車が増加し、2年連続で100兆円を突破。比較可能な1979年以降で過去最大となった。
トランプ米大統領は中国やカナダ、メキシコへの追加関税の検討を表明している。今後、貿易摩擦が激化すれば日本への影響を懸念する声も出ている。
輸出は前年比6.2%増の107兆913億円。品目別では、中国向けが好調だった半導体等製造装置が前年比27.2%増の4兆4962億円、米国向けのハイブリッド車(HV)が伸びた自動車は3.7%増の17兆9094億円となり全体をけん引した。
輸入は1.8%増の112兆4238億円となった。非鉄金属や原動機などが増えた一方、石炭は22.9%減となった。原油や液化天然ガス(LNG)も減少した。