長野市のJR長野駅前で男が男女3人を刺した事件で、犠牲となった同市の会社員丸山浩由さん(49)は、多くの人に慕われる存在だった。地元サッカークラブのコーチを務め、指導する小学生らに好かれた。家族思いの父親でもあり、知人や近隣住民は「感情の整理ができない」と悔やんだ。
長野県警は無差別殺傷事件とみて長野中央署に捜査本部を設置。現場から逃走した20~40代とみられる男の画像を公開し、220人態勢で行方を追っている。
現場に花を供えた40代の男性会社員は、丸山さんと22日夜の事件直前まで駅近くのバーで一緒に酒を飲んでいた。「バスで帰る」という丸山さんを店内で見送ったのは、事件発生の15分ほど前だったという。サッカーで子どもたちに慕われていたと振り返り「こんな形で亡くなってしまうなんて」と肩を落とした。
このバーのオーナーの男性は、常連客らと献花に訪れ「犯人が捕まるまで、丸ちゃんを送り出せない。早く捕まってほしい」と声を絞り出した。