フジテレビの港浩一社長と嘉納修治会長が27日付での辞任を表明した記者会見は、同日午後4時に始まり、日をまたいで28日午前2時20分過ぎに終了した。約15分の休憩を挟んで計10時間超。2人は会見の途中に、キー局トップとして最後の瞬間を迎えるという異例中の異例の会見となった。
東京・台場のフジテレビ本社。会場には191媒体、437人が詰めかけた。元タレント中居正広さんと女性とのトラブルに、フジ社員が関与したとの週刊誌報道に端を発した今回の問題で、フジは17日の社長会見の“教訓”を生かし、メディアの制限は設けずに映像撮影も認めた。
会見はフジテレビが終了時間を設定せず、質問が続く限り続行。日付が変わり、会場最寄り駅の最終電車の時間も過ぎた。それからさらに1時間半ほどして、司会が終了を告げると、さすがに疲れを見せていた登壇者は、安堵の表情もなく、再びたかれるフラッシュの中を一礼し、退場した。
近年では、2019年に「闇営業」問題で吉本興業が行った約5時間半に及ぶ会見があったが、今回はそれを大幅に上回り、記録的な長時間会見となった。