長野駅前で男女3人が殺傷された事件は29日で発生から1週間。殺人未遂容疑で逮捕された長野市の無職矢口雄資容疑者(46)は認否や動機について黙秘を続けている。長野県警は28日、重傷だった男性会社員(37)は背中を1カ所刺され、全治2カ月と公表。捜査本部は強い殺意を持って面識のない3人を無差別に襲ったとみて解明を進めている。
容疑者の自宅から裁断され焦げた手袋が見つかっていたことも捜査関係者への取材で判明。県警が事件後に公開した画像には手袋を着けて逃走する姿が写っており、証拠隠滅を図った可能性もあるとみて関連を調べる。
事件が起きたのは22日午後8時ごろ。人通りの多い長野駅前で長野市の会社員丸山浩由さん(49)が刺され死亡、男性会社員が重傷、女性会社員(46)が1週間のけがを負った。
捜査本部は事件から5日目の26日に矢口容疑者を逮捕。身の上話など雑談には応じるものの、事件のことは「分からない」と述べるのみという。
捜査本部は矢口容疑者を丸山さん殺人容疑などでも調べる方針。