江藤農相は31日の閣議後記者会見で、政府備蓄米を放出できるようにする新制度について、スーパーなどの店頭価格の高騰を踏まえ、昨年末から議論を始めたと明らかにした。農水省は31日午後に開かれる省内の審議会で、コメ価格安定に関する基本指針の変更を決定する構え。基本指針では、備蓄米の放出の在り方も定めている。
江藤氏は「生産量は増えたのに市場に出てこない」と述べ、流通が停滞した状況になっていると指摘。大凶作などに限っていた備蓄米放出の運用を見直すことにした経緯を説明した。
新制度は、将来的に買い戻すことを条件に、全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷業者に備蓄米を売り渡す想定だ。