【キーウ共同】米紙ニューヨーク・タイムズは30日、米政府関係者らの話として、ロシア西部クルスク州でウクライナ軍と戦った北朝鮮兵が前線から引き揚げたと報じた。2週間近く前線に姿を現していないという。北朝鮮側は多数の死傷者を出しているとみられる。当局者は前線からの引き揚げについて、恒久的ではなく、追加訓練を受けるなどした後、戦闘に復帰する可能性があると指摘した。
ウクライナ軍によると、クルスク州に派遣された北朝鮮兵は1万1千~1万2千人で、英国防省は1月中旬までに約4千人が死傷したとの推計を公表した。同じペースで死傷者が出続ければ、4月中旬までに全滅するとの見方も出ている。
米政府関係者によると、前線復帰はロシア側が多大な死傷を避ける新たな方法を考案した後になる可能性もあるという。
米CNNテレビは30日、ウクライナ軍に入隊した米国人20人以上が前線で行方不明になっていると報じた。死亡情報があったとしても、ロシア側から遺体が返還されないなど、身元確認が難航するケースも相次いでいるとした。