【エルサレム共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長によると、パレスチナ自治区ガザの傷病者とその付き添い家族ら計76人が1日、域外で治療を受けるため最南部のラファ検問所を通過してエジプトに到着した。イスラエルとイスラム組織ハマスによる1月の停戦合意に基づき、検問所が同日再開されていた。
ラファ検問所は2023年10月の戦闘開始後、域外につながる貴重な出入り口だったが、昨年5月にイスラエル軍が封鎖していた。中東の衛星テレビ、アルジャジーラは、停戦合意に基づき計400人がガザ域外への渡航を許可される予定だと伝えた。
テドロス氏によると、1日にエジプトに到着した76人のうち傷病者は37人で、うち34人は子ども。アルジャジーラによると、がん患者や慢性疾患を抱えた人が多いという。エジプトの国営テレビは、当初は計103人が越境する予定だったが、道路状況が悪かったことなどが影響し、一部はエジプト側に来られなかった可能性があると伝えた。