新天地で強い覚悟をにじませた。米球界を経てソフトバンクに加入した上沢が2日、宮崎市でのキャンプで初めてブルペン入りし、カットボールなど多彩な変化球を交えて50球以上を投じた。先発枠入りを狙う30歳の右腕は「競争に勝たないといけない立場。より良い状態に自分を持っていく」と口元を引き締めた。
昨季はメジャーでわずか2試合の登板に終わった。試行錯誤が続く中で「ゆったりしたフォームで強い球を投げる」という原点を再確認した。この日も投球ごとに自身の感覚と球速の差を確認する姿が見られ「まだ完璧とは言えないけど、いい段階では来ている」と手応えを口にした。
日本ハムからポスティングシステムで海を渡り、1年でソフトバンク入りしたことに批判の声も上がる。キャンプ地に集まった大勢のファンに温かく迎えられ「いろんな声がある中で応援してくれる人もいる。自分で何とかするしかない」と感謝し、視線を上げた。